山崎貝塚
やまざきかいづか
概要
本遺跡は、野田市街地の南郊外、利根川と江戸川に囲まれて南北に細長く連なる、いわゆる野田丘陵に所在する繩文時代中期から晩期の貝塚を伴う集落跡である。現在の海岸線から約26キロメートルの位置にあり、台地を開析して南西から入りこむ小谷の谷頭部に立地する。貝塚は、約30メートル幅で帯状に隆起してめぐり、径約150メートルを計る。帯状の隆起は谷側とその反対側で口が開いており、ちょうど半円弧が向き合った形状を呈する。
昭和2年、東京人類学会の発掘をはじめとして数度にわたる小規模な調査が実施されている。
出土遺物は、繩文時代中期中葉から後期のほぼ全期間及び晩期前葉にいたる各型式の土器があり、長期にわたって安定した集落の営まれていたことを示している。