青磁筍瓶
せいじたけのこへい
概要
筍形とは、首から胴にかけて数条巡らされた凸帯に筍を連想して、わが国で付けられた名称である。この姿の瓶は、わが国に相当数将来されたものと思われるが、これは、その中でも姿の美しさ、釉調のみごとさで、もっとも優れた作品と言われている。将来の時期は明らかではないが、14世紀初頭には交易品であったことが、沈没船の調査から知られている。また天文23年(1554)の奥書のある『立花(りっか)図巻』に見られるので、筍花生の名称は、室町時代には使われていたことがわかる。徳川家綱が堀田正俊に与え、以来佐倉堀田家に伝来した。
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