サルガ鼻洞窟住居跡
さるがはなどうくつじゅうきょあと
概要
中江の瀬戸の西方中海に面せる小岬に大小四個の洞窟あり、其の中最大のものは口を略々東南に開き底部は海面上七八尺の高さにあり、奥行約百二十二尺、幅廣き處約十八尺、高さ約十二尺あり 入口より約三十尺の底部に清水を溜めたる處あり入口に近き部分は落盤の堆積によりて幅狹く高さ數尺に過ぎざる部分あり、包含層は此の落盤の下にありて數層をなし木炭片及灰層あり、貝殻、鳥獸魚骨、牙骨器、石器、彌生式土器及縄紋土器の破片を包含せり、其の南なる小洞窟にも少量の縄紋土器破片を發見し古代人類の住居阯として稀有のものなり。