肥後江田船山古墳出土品
ひごえだふなやまこふんしゅつどひん
概要
史跡指定の熊本県玉名郡菊水町の江田船山古墳から出土した遺品で、種類が豊富なうえに製作がすぐれ、かつ鉄製品に至るまで保存状態がよい。一括遺物のうち特に注目されるのは「書者張安也」とある七十余字の銀象嵌【ぞうがん】の銘文をもつ大刀で、また、耳飾、冠帽類、飾履【しよくり】などの装身具は古新羅の遺跡から出土したものと同種類であり、銅鏡六面のうち舶載品とみられるものとともに、五世紀ごろのわが国と大陸との交渉を物語る遺品として大きな意義をもつ。