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漆塗日供器台 嘉吉二年銘
 附 黒漆塗日供器台 安政二年銘 1基
   朱漆塗日供器 1口

うるしぬりにっくきだい かきつにねんめい
 つけたり くろうるしぬりにっくきだい あんせいにねんめい 1き
       しゅうるしぬりにっくき 1く

概要

漆塗日供器台 嘉吉二年銘
 附 黒漆塗日供器台 安政二年銘 1基
   朱漆塗日供器 1口

うるしぬりにっくきだい かきつにねんめい
 つけたり くろうるしぬりにっくきだい あんせいにねんめい 1き
       しゅうるしぬりにっくき 1く

漆工 / 室町 / 中部

未詳

室町時代/1442

【漆塗日供器台 嘉吉二年銘】
 木造、漆塗。方形四脚付の、日供器を据えた台。天板は柾目の檜と見られる針葉樹で、二矧とする。四角は入込で、縁は幅1.4㎝、高さ0.4㎝の縁をめぐらす。脚部は天板を受ける台輪部分と先端をやや外反させる花先形脚を各辺ごとに一枚で造り、計四枚を角で継ぐ。布着せは行わないものの、一角の下面に鎹状の長方形の痕跡を認める(後世の修理によるものか)。脚の側面には外側に向かって巻込む蕨手を彫り込む。天板から周縁の上面まで朱漆塗り。周縁外側から脚まで黒漆塗り。
 天板裏に三行にわたり朱漆銘を認める。第三行目は附日供器台の銘に読めるものの、第一行目の「神社」名、第二行目の全文字は現状で判読できない。新造の桐箱に納められる。箱蓋裏に銘文三行(安政二年製作の写しの箱の銘)を墨書にて転記する。
【黒漆塗日供器台 安政二年銘】
 木造、漆塗。方形四脚付の日供器を据えた台。上記日供器台を安政二年(1855)に写したものである。
 天板は柾目の檜と見られる針葉樹で、一枚板から作る。ただし縁は別造りで天板の縁に張りめぐらす。四角は入込で、幅0.8㎝、高さ0.8㎝の縁をめぐらす。脚部は本歌のごとき台輪を造らず、直接花先形の四脚を天板に取りつける。天板裏面に四隅に脚を取り付けるための溝を彫り込む。四脚のうち三脚はいったん脱落した模様で、再度貼り付け、補強のため鉄釘を打つ。脚先は内側へ向かってすぼまる形を成す。各脚は二枚の板を角で貼り合わせる。脚の側面には外側に向かって巻込む蕨手を彫りこむが、本歌よりも巻込み部が太く短い。
 天板から脚の内外面まで総体に黒漆を塗る。
 天板裏に本歌の漆銘を三行に渡って転記し、安政二年以下の再造・願主名を朱漆で記す。
【附 朱漆塗日供器】
 木造、朱漆塗りの浅い鉢形の日供器。
 木胎を轆轤引きして底まで一体に造り出す。下面に三脚付きの高台を貼る。底はやや下方へふくらみを持ち、体部はなだらかに膨らみを持ちつつ口縁に至る。口縁は外方に小さく玉縁状に造り出す。上面は平坦になる。高台の脚は地付を平坦に作る花先形で、脚先に向かい直線的に外方へ広がる。
 見込みから高台外側まで朱漆塗り、高台内側から下面まで黒漆塗り。外底中央に「大」と朱漆の文字を認める。
 嘉吉銘日供器台の桐箱に共に納められる。

【漆塗日供器台 嘉吉二年銘】
縦50.7㎝ 横52.6㎝ 総高15.7㎝ 縁高2.0㎝
【黒漆塗日供器台 安政二年銘】
縦50.4㎝ 横52.7㎝ 総高14.4㎝ 天板縁高2.1㎝
【附 朱漆塗日供器】
口径44.7㎝ 総高14.6㎝ 口厚1.0㎝ 高台径31.0㎝

1基

福井県指定
指定年月日:20200804

宗教法人大虫神社

有形文化財(美術工芸品)

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