星学手簡
せいがくしゅかん
概要
江戸時代後期に寛政の改暦をなしとげ、我が国の天文暦学を大きく発展させた高橋至時(1764~1804)、間重富(1756~1816)をはじめとする麻田派の天文暦学者間で交わされた書状を中心に集成した書物である。編者は至時の次男渋川景佑と推定され、同家に伝来した。書状の内容は、天体観測の様子や天文暦学研究の実態、観測・測量機器の改良、寛政の改暦や伊能忠敬の全国測量の実情等を伝える。当時の天文暦学の水準を知る上で欠かせない史料であり、江戸時代後期の天文暦学史、測量技術史上に価値が高い。