櫻井神社 楼門
さくらいじんじゃ ろうもん
概要
櫻井神社は玄界灘に突き出た糸島半島に位置する。古墳の上に覆屋を架け岩戸と称し、前方に本殿、拝殿、楼門を並べる独特の構成を持つ。創建から程なく整備された社頭(しゃとう)景観をほぼそのままに残す希少な神社遺構として価値が高い。寛永9年(1632)建立の本殿は三間社としては規模が大きく、組物や四手先の腰組などは江戸初期の整った意匠を持ち、組物や蟇股彫刻等を極彩色で豊かに飾る。拝殿も平面や開放的な建具の扱いに地域色をみせ、質実なつくりの楼門とともに、福岡藩直営にかかる質の高い社殿群として評価できる。