旧西田川郡役所
きゅうにしたがわぐんやくしょ
概要
1876年廃藩置県後の置賜・山形・鶴岡の3県が統合し現在の山形県が誕生しました。その後郡制の施行により県下に11の郡がおかれ、鶴岡は西田川郡となり郡役所が設置されました。初代県令三島通庸の命により郡役所が着工、設計施工は高橋兼吉・石井竹次郎があたり1881年(明治14)落成、この年9月明治天皇御巡幸があり、行在所となりました。この建物は、中央玄関に突出したバルコニーと中央に塔屋・時計塔がついた木造2階・両翼1階建て、高さ20メートルを有する擬洋風建築です。外観には簡素ながら均整のとれた意匠を施しており、上げ下げ硝子窓・玄関ポーチの柱脚台と頸巻繰形、軒先廻りの化粧陸垂木、つり階段などに、ルネッサンス様式がみられます。なお時計台の時計は強風のため故障が多いので取りはずし、市内常念寺に移され、現在鶴岡市指定文化財となっております。1972(昭和47)年当館に移築されました。
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公益財団法人致道博物館