高岡市内商店引札
たかおかしないしょうてんひきふだ
概要
引札は、現在の広告チラシに相当するものである。江戸時代に登場し、昭和初期頃まで刷(す)られた。客を「引く」という縁起を担ぎ、得意先や街頭で配られ、江戸では引札、上方では散(ちらし)と称された。
印刷技術も木版(もくはん)から、明治以降の石版(せきばん)・活版(かっぱん)印刷と技術の発達にともない、色彩の鮮やかさや濃淡の表現を可能にした。特に正月用の引札が多く、版元(はんもと)(印刷所)は歳末が近づくと、見本帳を持って全国の商店からの注文をとってまわる。そのため、現在の企業名入りカレンダーのように、なかには全く同じ図柄のものもある。
図柄には様々な工夫がこらされ、七福神や松竹梅などの縁起物をはじめとして、旧暦の暦(こよみ)や日露戦争などの時代・風俗もうかがえる多彩なものもあり、見る人の目を楽しませてくれる。
【1】引札「御菓子小間物商 并石油煙草るい/越中立野 角尾重次郎」
寸法:タテ26.0㎝×ヨコ37.7㎝
【2】引札「煙草傘小間物石油履物荒物商/立野 室田助次郎」
寸法:タテ26.0㎝×ヨコ37.0㎝
【3】引札「茶、小間物、たばこ、洋酒、からかさ、紙、筆、墨、並ニ薬種/越中和田 長谷川商店」
寸法:タテ25.6㎝×ヨコ37.3㎝
【4】引札「御菓子製造所 内外砂糖饅頭 パン煎餅類/西砺波郡立野 天谷商店」
寸法:タテ25.7㎝×ヨコ37.4㎝
【5】引札「呉服太物併ニ夏冬白小袖貸物/高岡市横田町宮ノ前 塗師小左衛門」
寸法:タテ25.7㎝×ヨコ37.6㎝
【6】引札「呉服小袖るい/西砺波郡笹川村 篠河金次郎」
寸法:タテ26.1㎝×ヨコ37.6