落合西光寺双盤念仏
おちあいさいこうじそうばんねんぶつ
概要
双盤鉦と呼ばれる直径40㎝程の鉦や太鼓を打ちながら、特殊な節をつけて念仏を唱える民俗芸能である。
飯能市落合に所在する西光寺持ちの薬師堂において、毎年、4月12日・10月12日の薬師堂の縁日に例祭が行われる。例祭には、集落を形成する約150戸のうち、古くから落合に居住する家とされる約70戸の人々が参加し、西光寺の僧侶が行う法要の前後には、堂内にて双盤念仏が行われる。本尊である薬師如来に向かって正面に太鼓1面、その後ろに横一列に、左側から1番鉦(親鉦)、2番鉦、3番鉦、4番鉦と並んで奉納される。
念仏は、「十三鉦」、「四へん返し」、「五へん返し」、「掛け念仏」、「せめこみ」、「玉入れ」、「大山越し」、「竜頭」、「小山越し」、「天地の玉」、「十三鉦」の順で奉納される。全てを通しで行うと約25分かかる。落合西光寺双盤念仏では、全体の流れを主導するのは太鼓で、保存会の人々も太鼓が最も重要な役割を果たしていると考えている。なお、現在、西光寺では、12月31日の大晦日、8月14日の施食会にも双盤念仏が奉納される。