生里のモモテ
なまりのももて
概要
本件は、香川県三豊市詫間町生里に伝承される弓射行事で、毎年旧暦2月1日に近い日曜日に行われる。地区の青年たちから選ばれた射手が氏神である三宝荒神宮の境内で競い合って矢を放ち、一年の大漁豊作や集落の安全などを祈願するとともに、厄年にあたる男女などの厄払いを行う。
行事の準備や運営は、トウヤ(頭屋)と呼ばれる10軒の家々が中心となって行う。トウヤの代表であるホンドウと射手には、浜での潮垢離など厳しい精進潔斎の儀礼が伴い、ホンドウによる甘酒の仕込み、ホンドウ宅でのトウヤゴモリの儀礼などが行事の前日までに行われる。
行事当日は、裃を身に着けた射手たちが、三宝荒神宮の境内で、飾り矢を奉納した後、大勢の観衆が見守る中、神の的、厄年の的(42歳、33歳、61歳)、鬼の的など各種の的を射貫く。弓射がすべて終わると、境内でトウヤワタシの儀礼があり、次の年のトウヤへの引き継ぎが行われる。(※解説は指定当時のものをもとにしています)
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国指定文化財等データベース(文化庁)