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静物

せいぶつ

概要

静物

せいぶつ

三岸節子  (1905-1999)

みぎしせつこ

昭和23年/1948年

油彩・キャンバス

53.0×73.0cm

画面右下に署名:S.Migisi / 裏面に出品票(現代美術自選代表作十三人展 1950年) /出品:女流画家協会第2回アンデパンダン展(1948)

テーブルが画面の中央を占め、左上から右下にかけての隅のほうに、画面に半分切り取られるようにして果物や皿等が配されている。上部の皿と水差しは横から、右下の2枚の皿は、上方からの視点で描かれている。この時期の静物画によく用いられた温かみのある茶色で全体が塗りこめられ、黒い葡萄や水差しの朱、皿や果物のハイライトがアクセントとなっている。この作品については作者が解説を残している。「多く室内を描きつづけた手法で静物を描いたものです。このころ戦前の手持ち絵具のストックにオーレオリンが何本もあって黄色病にとりつかれておりました。オーレオリンに僅か赤色をまぜることによって、黄金のように柔らかな暖かい雰囲気を生じるのがうれしかったのです。上辺に灰色の朝鮮の皿、黒い葡萄、朱の水さし、この朱が最初決定しがたくて、苦心いたしました。ニュートンの朱を見いだして始めて作品の調子が出た記憶です。全体は極めて易々と、少しも難渋なく、サッと出来上がった作品です。」(『日本現代画家選Ⅱ8 S.MIGISHI』1954年)

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キーワード

節子 / 三岸 / 静物 / 画面

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