私家集(色紙)
しかしゅう
概要
鎌倉時代後期、正応五年(一二九二)から永仁四年(一二九六)にかけて藤原資経(生没年不詳)が書写した私家集のまとまった遺品で、三十八歌人分、三十九帖(如願法師集は上下二帖ある)を存している。各帖とも料紙には、布目地の漉き目のある白・赤・薄赤・黄・薄黄・薄藍・朽葉【くちば】・鈍色【にびいろ】などを用い、うち特に「重之集」の一帖には金銀泥著色の葦手絵の下絵があって絵画史上にも注目される。
各帖とも本文は流布本との異同が少なくなく、私家集研究史上に貴重であり、中でも藤原道長の「法成寺入道御集」は流布本と異なり九〇首を存しており注目される。
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