カーバイドランプ
かーばいどらんぷ
概要
カーバイドランプ
かーばいどらんぷ
ふじとうきかぶしきかいしゃ
大正末期~昭和初期
真鍮・3号型
高さ28.3cm×底径14.0cm
1
富山県高岡市古城1-5
資料番号 2-01-03-19
高岡市蔵(高岡市立博物館保管)
カーバイド(炭化カルシウム)を下筒に入れ、上筒に水を入れる。上筒から落ちた水滴が下筒に入ったカーバイドに反応して発生するアセチレンガスを燃料として使用するランプ。
全体が真鍮製で円錐台形の容器に円筒形の缶を乗せた形状をしている。本来、上下の容器は分離できるが留めネジが錆のため緩めることはできない。正面に内部で発生したガスを噴出させるパイプが出ている。上面中央には6つの穴が円状に並び、その中心につまみ状のものがあり、このつまみのネジを開閉して下筒に落ちる水の量を調節している。上部には持ち手があり、左右横のネジを緩めて中を開け、燃料のカーバイドを入れる仕組みになっているが、錆のため本資料では開閉不可。
上部容器の正面に「PATENT/496582」と特許登録番号の陽鋳があり、これは本ランプを製作した冨士陶器㈱の番号である。下部容器正面には「百橋Uda/Y」と書かれている。全体的に錆などの劣化あり。
<カーバイドランプ>
カーバイドとは、炭化カルシウムのこと。これに水を加えると発生するアセチレンガスを燃料にして使うランプ。火力が強く、燃料の持ち運びが可能なことから、夜店や屋台の照明、鉱道内、集魚灯などとして広く使われた。「アセチレンランプ」ともいう。