短刀〈無銘正宗(名物庖丁正宗)/〉
たんとう〈むめいまさむね(めいぶつほうちょうまさむね)〉
概要
短刀〈無銘正宗(名物庖丁正宗)/〉
たんとう〈むめいまさむね(めいぶつほうちょうまさむね)〉
愛知県
鎌倉
平造、庵棟、重ね薄く身幅廣く僅かに反り、寸詰まりの姿である。鍛小板目肌よく約み、地沸厚く地斑交じり、沸映り立つ。刃文湾れ、表裏物打辺は大きく乱れて耳形交じり、湯走り風の飛焼あり。総体に小沸よくつき金筋稲妻かかる。帽子乱れ込み、掃きかけて返り、金筋かかり飛焼あり。彫物素剣を透かし彫りにし、表裏に爪を彫る。茎生ぶ、舟形、先剣先、鑢目筋違、目釘孔一、無銘。
身長23.9 反り僅か 元幅3.5 茎長9.3 (㎝)
1口
徳川美術館 愛知県名古屋市東区徳川町1017
重文指定年月日:19531114
国宝指定年月日:19540320
登録年月日:
公益財団法人徳川黎明会
国宝・重要文化財(美術品)
総体に穏やかな出来で、刀身に施された剣の透かし彫りは技巧的で他に例を見ない。『享保名物帳』に所載する包丁正宗三口の内の一つである。