ブレゲ指字電信機
概要
ブレゲ指字電信機は、フランスのブレゲ社が19世紀に製作した電信機で、送信機のレバーを回転させて目的の文字を示すと、受信機の針が回転し、文字を指す仕組みになっています。
当館は送信機1台、受信機2台、携帯型の送受信機一体型1台の計4台を所蔵していますが、これらは平成14(2002)年に国の重要文化財に指定されました。
明治2(1869)年に、東京築地の運上所と横浜裁判所の間で公衆通信業務が開始されたのが、我が国の電信事業の始まりでした。この際に用いられたのが、このブレゲ指字電信機であり、その時の様子は後に野生司香雪(のうすこうせつ)によって描かれています。
特別に訓練を受けなくても使用できる利点がありましたが、受信側では針から目が離せないという難点がありました。そのため、明治5(1872)年にはモールス方式の電信機に取って換わられてしまいました。
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