大観が熱海の伊豆山に疎開していた頃に制作された。熟れた茄子と生い茂った葉をモチーフに、盛夏の風情を表現した作品。水墨表現ながら、茄子のつやのある紫と葉の緑が想像される。葉にとまる蜻蛉の姿など、自然に対する優しいまなざしも感じられる。ほぼ同じ構図の作品が、第2回日本美術展覧会(昭和21年)に出品された。
ローマの春
横山大観
夜
伊豆の春