紙本著色結城合戦絵詞
しほんちゃくしょくゆうきかっせんえことば
概要
「結城合戦絵詞」は、永享の乱で関東管領と幕府の軍に敗れて自害した鎌倉公方足利持氏の遺児春王丸と安王丸が、結城氏朝・持朝父子に擁立されて起こした永享12年から嘉吉元年(1440~41)にかけての反乱を主題とした絵巻。この戦いで氏朝・持朝は敗死し、遺児らは捕らえられ殺された。現状残るのは2場面で、幕府軍と持氏軍の戦いで敗れた持氏が炎上する館内で割腹する場面と、幕府軍と結城軍の戦いで敗れた結城方が女装させた遺児らを落ち延びさせようとする場面。本絵巻の詞書は、長享2年(1488)に成立した『鎌倉殿物語』のそれと共通する部分が多い。