テンマ
てんま
概要
三枚底(二枚棚構造)の小型船。能登半島外浦地域のテンマは、船首が高く、波切りの良い船形が特徴で、サザエやワカメの採集のほか、雑魚の見突き漁など磯見漁に使用された。
昭和20年代から30年代には富山県氷見市の船大工も能登外浦型のテンマを造るようになり、それまで平底のカンコが中心だった磯漁や刺網漁に用いられるようになった。氷見では、能登外浦型のテンマを「能登テンマ」や「軽量テンマ」と呼び、元来の氷見型のテンマと区別した。
志賀町大島のテンマの大きな特徴が、船の前後に艪杭があることで、船首船尾どちらでも艪を漕ぐことができるようになっている。現在、志賀町大島で使われているFRP製漁船も同様で、船首で艪を漕いで後進する、いわゆる逆艪で操船することが常だったと考えられる。漁師からの聞き取りによれば、磯見漁の際に船尾にうつぶせになって作業をするため、そこに艪があると邪魔になるからだといい、大島特有の操船方法という。また船尾で磯見漁を行う際は、船尾左舷側に取り付けた練り櫂で操船するが、両手を自由に使うため足でも櫂を練ったという。このように船尾を広く使うことが重視されたため、通常の船では船尾に取り付ける船外機も、船体中央部に開口部を設け、そこに設置された。
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