供物器
くもつき
概要
供物器
くもつき
制作地:ミャンマー・シャン州
ミャンマー・イギリス領インド帝国~ビルマ連邦時代 19~20世紀
籃胎漆塗
径39.0 総高22.0
1合
ミャンマーにおいて漆器は「ユン(yun)」と総称され、人びとの日々の生活や仏教などの宗教行事、建築空間における装飾などミャンマー社会に深く根付きながら多種多様に発展してきた工芸である。当地で作られる漆器の素地は、竹をはじめ木、馬毛、金属、布など様々であり、加飾技法も蒟醤や箔絵、下地盛り上げ、ガラス象嵌、漆絵、変わり塗、卵殻など多岐にわたる。主な漆工芸の産地としては、マンダレー管区のマンダレー市内のほかバガンやインワ、ザガイン管区のチャウッカ、シャン州のチャイントンやインレー湖周辺などがよく知られている。技法・意匠とも産地ごとに個性がみられるが、なかでも本品は短脚を伴う、ミャンマー漆器の典型的な器種のひとつである。