明治錦絵双六
めいじにしきえすごろく
概要
【1】「新板婦人教育双六」
・筆:桜斎房種,出版:綱島亀吉
・明治15年(1882)11月
・1枚
・縦72.5cm×横48.3cm
女性が日常あらゆる場面での仕事や身に付けるべき教養などを描いた双六。洗濯や田植えなど30項目にわたる。
桜斎房種は、幕末から明治前期に絵本・合巻・遊戯(かるた、双六)・絵画などを手掛けた。俗称は村井静馬。
綱島亀吉は明治前期に役者絵・歴史画・風景画などを手掛けた。
【2】「大当利諸芸栄寿語六」
・画:楊州周延,出版:綱島亀吉
・明治17年(1884)
・2枚(同一のもの)
・縦48.9cm×横72.0cm
様々な芸術が色鮮やかに描かれた双六。振り出しの「おどり(踊り)」から、上がりの「人形芝居」まで、獅子舞や浄瑠璃、綱渡りなどを含めた計20の諸芸がみられる。
楊州周延(1838~1912)は現新潟県出身の浮世絵師。本名は橋本直義。役者をはじめ、江戸時代の風俗や西南戦争などを主題に広い作品を手掛けた。
【3】「大晦日盛衰振分双六」
・画:桜斎房種,出版:綱島亀吉
・明治11年(1878)
・1枚
・縦55.7cm×横67.5cm
大晦日に行う事柄を盛・衰に分けて描いた双六。盛は歳暮や太物買、金拾などで、衰は疲弊や夫婦叱咤、地獄など。
【4】「娘評判面白寿語録」
・画:小林栄成,彫師:大倉半兵衛,出版者:井澤菊太郎
・明治15年(1882)12月2日
・1枚
・縦48.3cm×横71.6cm
女性が様々な職業に従事する風景をユーモア溢れるコメント付きで描いた双六。魚屋の娘や温泉の娘など18の商売屋で働く娘が描かれている。