小玉
こだま
概要
縄文時代晩期の東北地方を中心に分布する亀ヶ岡文化の石製品。15点1連の小玉と7点の小玉未完成品で構成される。石材は、在地産の緑色凝灰岩製を主体に、小玉1点のみが滑石製である。小玉は直径1cm前後の小礫をそのままもしくは若干研磨して成形された後、穿孔が行われている。未成品には、研磨のみのもの、穿孔途中のもの、穿孔中に割れたものがあり、小玉の製作工程を知ることができる。縄文時代後期~晩期の日本列島では、小玉を連ねた垂飾が流行し、各地で小玉が生産された。本品はその地域性を知る上で貴重である。その他、人の歯1点が付属する。