摩訶般若波羅蜜優波提舎般若波羅蜜品巻第二十七
マカハンニャハラミツウパダイシャハンニャハラミツボンカンダイ27
概要
現在『大智度論』として知られる経典の古写本。隷意を湛えた雄渾な字姿や、佛、解、亦などの古字により、五世紀前半の書写と考えられる。二十世紀初頭、西本願寺第二十二代門主の大谷光瑞が派遣した大谷探検隊が持ち帰った中より優品を選び、影印出版した『西域考古図譜』にも本書が掲載されており、中央アジア出土品であることが知られる。松本は『西域考古図譜』編纂者の一人であり、その関係より入手するに至ったか。