笛筒制作工程見本一式(全6工程)
ふえづつせいさくこうていみほんいっしき ぜんろくこうてい
概要
笛筒制作工程見本一式(全6工程)
ふえづつせいさくこうていみほんいっしき ぜんろくこうてい
昭和時代
紙胎・一閑張・漆塗・蒔絵
6口
渋谷区千駄ヶ谷4-18-1 国立能楽堂
収蔵品番号 GK24
独立行政法人日本芸術文化振興会
未指定
能管を収納する笛筒には木製や一閑張があるが、一閑張の場合の工程見本である。森田流笛方・寺井啓之師(1912~1997)より、昭和57年(1982)に国立能楽堂に寄贈された。工程見本は6点からなる。
1 「一閑張り」 60~70枚の和紙を糊で張り重ねる。底は木製で風穴が空けられている。
2 「布着せ」 補強のために全体に麻布を漆で張る。
3 「下地塗り」 切子下地(水練り砥粉に地の粉と漆を練ったもの)を箆で2回付け、砥粉下地(水練り砥粉と漆を練ったもの)を箆で2回付け、乾固後その都度砥石で研ぐ。
4 「中塗り」 黒蠟色漆を漆刷毛で塗って中塗を行う。
5 「蠟色磨き」 中塗りを炭で研いだ後、黒蠟色漆を漆刷毛で塗り、炭で研いだ後、生正味漆で拭き、磨くことを4回繰り返す。
6 「完成品」 黒蝋色漆を塗って梨子地粉を蒔き、梨子地漆を塗って研ぎ出し、磨いて仕上げる。銀製の紐金具と絹製の紫緒を付ける。
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国立能楽堂 資料展示室