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金銅釣灯籠

こんどうつりとうろう

概要

金銅釣灯籠

こんどうつりとうろう

金工 / 室町 / 中部 / 愛知県

愛知県

室町

本品は、銅、鍛造、鍍金で、六角形の釣灯籠2基である。笠は宝珠をいただき、上面を水平気味に作る甲盛をもたせる。五曜形の煙出しを四方に透かす。吹返しは一枚板で作る十二弁花先形になり、下面は素文で、根元には猪の目形を透かす。
火袋は欄間に五曜文を各面2箇所ずつ透かし、その間に「真清田大神宮」の文字を1字ずつ蹴彫りする。羽目板には扉を含む各面ともに、十五枚笹紋と唐草を透かす(現在の神紋は九枚笹紋)。笹葉は裏からの刻点を連ねて鎬をもたせ、丸輪も竹節を薄肉打出と蹴彫りで表す。唐草は細かく巻込み、蕨手先を背中合わせにつける箇所が多い。腰羽目には古様な格狭間を1段へこませる形で表し、裏からの刻点を連ねて縁取る。柱・蝶番はいずれも素文である。脚はごく短い簡素な形の花先形で、わずかに外方に張り出す。
 Aは透かしが平板で、格狭間も形が後出的であることから、Bよりも新しい可能性もある。とすれば、元は各々が1対以上奉懸されていた可能性が高い。Aの底には「永(えい)正(しょう)十五年 戊 寅三月五日/銀細工西川弥五郎定盛(さだもり) □寶利 家次 一族勧進 仕□」の刻銘がある。なお、Bの底板は後補である。永正十五年(1518)の年紀を底に刻むAよりも、一方のBの方が図様表現や打出しにわずかながら古様をみせることから、いま少し遡る頃より同系の金工工房で、同意匠、同形態の釣灯籠が製作され、真清田神社に奉献された可能性が高い。

(A)総高34.2cm 笠径31.3cm 火袋径20.3cm 脚径25.1cm
(B)総高34.8cm 笠径30.0cm 火袋径18.3cm 脚径26.5cm

2基

一宮市真清田1-2-1

愛知県指定
指定年月日:20180824

宗教法人真清田神社

有形文化財(美術工芸品)

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キーワード

/ 火袋 / / 透かす

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