新劇女優
しんげきじょゆう
概要
第4回文部省美術展覧会(新文展,1941年)審査員を委嘱され、本作品を出品。制作地は東京・杉並区永福の自宅で、モデルは岸輝子(当時46歳)。
岸輝子(1895-1990、北海道出身)は、女優を目指して上京し、1925年築地小劇場第2期生入団。同年「寂しき人々」で乳母役で初舞台。1942年に俳優で演出家・千田是也と結婚し、44年の俳優座創立に参加。新劇界の草分けとして活躍し、ブレヒト作「肝っ玉おっ母とその子供たち」などが代表作。
夫・千田是也は、中川一政の妻・暢子の弟にあたる。本作制作当時の岸は、新劇の弾圧により検挙され巣鴨監獄に拘留されていた千田の面会の合間にモデルを務めた。
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白山市立松任中川一政記念美術館