中陣のニブ流し
なかじんのにぶながし
概要
本件は,富山県黒部市の中陣地区に伝承される眠り流し系統の行事で,子供たちが麦藁や色紙等で小型の船を作り,川に流して送る。ニブとは,ネブタと同じ語源を持つ呼称で,睡魔を意味するとされ,ニブ流しは,夏の時期に農作業等の労働を妨げる眠気や心身の穢れを作り物の船に託して流し送る行事であると伝えられている。
ニブ流しは,7月最終日曜日の夕方に地区を流れる前川で行われる。子供たちは,中陣ニブ流し伝承者養成館の広場に各自で製作した船を持って集まる。一同が揃うと列を組み,船を曳きながら集落内を練り歩く。その後,子供たちは伝承者養成館前の土手から川に入り,下流のニブ橋までの間を歩きながら船を押し流す。
(※解説は選択当時のものをもとにしています)
所蔵館のウェブサイトで見る
国指定文化財等データベース(文化庁)