白峯寺 本堂
しろみねじ ほんどう
概要
白峯寺は白峰山上に所在する真言宗寺院で,四国八十八ヶ所霊場の札所となっている。近世には高松藩の庇護を受けて伽藍が整備され,江戸前期から後期に建立された本堂や大師堂などが建ち並び,札所の境内の中核をなしている。また頓證寺殿は,讃岐に流された崇徳上皇を祀る建物で,延宝8年(1680)の建立になり,拝殿の後方に崇徳上皇殿,本地堂,白峯権現堂を配し,各々と拝殿を渡り廊下で接続する特異な形態を持つ。
白峯寺は,山上の四国霊場札所としての堂舎と,崇徳上皇を祀る頓證寺殿などが混在する類い希な伽藍を形成しており,四国霊場の隆盛と上皇崇敬の様相をよく示している。またこれらの建物は高松藩によって整えられ,形式や細部意匠に顕著な地方的な特色と高い技量が認められる。