黒書院二の間西襖南より1
概要
右方の芝垣の背後には桜が描かれる。画面中央から金雲の隙間に紅白の躑躅の花が見え隠れしながら左方奥の遠山へと続く。右方の芝垣と土坡は一の間西側戸襖、左方の遠山は南側の戸襖の図様へと連続した図様を見せており、一の間からこの間へと春の情景が展開していることが分かる。長押上小壁貼付は水墨によって右方の岩肌に囲まれた楼閣と家並から、帆船の浮かぶ水景へと移り、遠景には堤防や石橋を描く。この水景も二の間の南側の図様と連続しており、西側から南側の長押上の壁貼付へ向けて緩やかな山水図を展開する。
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