西塔院勧学講法則(金銀泥下絵料紙)
さいとういんかんがくこうほっそく きんぎんでいしたえりょうし
概要
『比叡山西塔院勧学講法則』は、比叡山延暦寺西塔の釈迦堂において執行された勧学講の法則の次第を記したものであり、嘉元元年(1303)に始行された経緯も記され、仏教史上重要である。巻末の識語には、原本が朽損したため、能書として名高い尊円入道親王(1298~1356)が新たに書写したものとあり、楷書の優品として価値が高い。また、鎌倉時代末期から南北朝時代に用いられた金銀泥下絵のある装飾料紙を用いる遺品として貴重である。