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久高島の海岸植物群落

くだかじまのかいがんしょくぶつぐんらく

概要

久高島の海岸植物群落

くだかじまのかいがんしょくぶつぐんらく

植物 / 沖縄 / 沖縄県

沖縄県

沖縄県南城市

指定年月日:20151007
管理団体名:

史跡名勝天然記念物

久高島は沖縄本島南部にある南城(なんじょう)市(し)知念(ちねん)半島(はんとう)の東方海上5.5kmに位置し,北東から南西方向に長さ3.2km,幅0.6kmほどの低平な島である。地質は新第三紀島尻層群(しまじりそうぐん)を基盤とし,それを更新世(こうしんせい)の琉球層群(りゅうきゅうそうぐん)である琉球石灰岩が覆い,南西部の一部に砂丘地(さきゅうち)が分布する。サンゴ礁は島を囲むように発達しているが,東海岸では礁原(しょうげん)や礁池(しょうち)が発達するものの,西海岸は礁(しょう)の発達が悪く礁原などの形成はみられない。また地形では,島東側の南部から北部にかけての海岸では砂浜が卓越し,島の北部では隆起サンゴ礁,島西側の海岸は崖地と様々な地形が見られる。
久高島は琉球王国時代において最高の聖域と位置づけられ,その後も大きな開発が行われず,人為的攪乱が少なかった。島の様々な地形に対応した植物群落が良好に残され,亜熱帯地域の南西諸島に生育する多様な海岸植物群落を同所的に確認できる。砂浜植生,隆起サンゴ礁上植生,海崖地植生などの海岸植物群落,風衝低木林が一つの島に発達し,非常に良好な環境が残された貴重な地域であり,天然記念物に指定するものである。

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