北野天神縁起絵巻
きたのてんじんえんぎえまき
概要
菅原道真(すがわらのみちざね)の生涯と、没後の怨霊(おんりょう)の祟(たた)り、北野社(現在の京都・北野天満宮)の創建とその霊験(れいげん)・利生(りしょう)を絵画化した「北野天神縁起絵巻」は、天神信仰にかかわる絵画遺品の根幹を成す。数多い遺品は、詞書の書き出しから、甲・乙・丙類に大別されるが、当館所蔵本は丙類に属する。また、最終段の詞書に「弘安元年夏六月……」とあることから、北野天満宮に所蔵される「弘安本」の転写本であることが明らか。現在多くの場面を失って当初の形態を損なっている「弘安本」の復原に重要な資料となる。
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公益財団法人 根津美術館