文化遺産オンライン

鬼首の雌釜および雄釜間歇温泉

おにこうべのめがまおよびおがまかんけつおんせん

概要

鬼首の雌釜および雄釜間歇温泉

おにこうべのめがまおよびおがまかんけつおんせん

天然記念物 / 東北 / 宮城県

宮城県

大崎市鳴子温泉鬼首

指定年月日:19330413
管理団体名:

史跡名勝天然記念物

荒雄岳ノ南麓赤澤ノ左岸ニ兩泉相接シテ湧出シ吹上間歇温泉ヲ去ルコト北東約六キロメートルナリ雌釜ハ赤澤ノ水邊ニアリテ長徑六〇センチメートル短徑三〇センチメートルノ橢円形ノ穴ヲ有シ平時ハ溪水ヲ以テ充サル大抵一五分乃至三〇分オキニ熱湯ヲ噴騰スルコト三分間高サ二、五メートルニ及ブ時トシテ一、二分ヲ隔テ二回續ケテ噴出スルコトアリ噴出ノ湯量ハ毎回約一、〇〇〇リツトルヲ算ス
雄釜ハ雌釜ノ上三メートルナル小段丘上ニアリテ周囲一〇メートルノ円池ヲナセリ後者トハ僅カニ一五メートルヲ隔ツルノミナルモ兩者ノ間ニハ何等ノ関係ナキモノノ如ク噴出ノ状況ハ一〇分乃至一五分毎ニ静ニ熱湯ヲ湧出シテ水面ヲ波立タシムルニ過キス湧出量ハ明カナラサルモ湯ハ池ヨリ溢レ小溝ヲ通シテ雌釜ノ噴孔ニ注キツヽアリ往古ハ此ノ雄釜モ湯ヲ噴騰スルコト丈餘ニ及ヒタリト云フ雌釜間歇温泉ハ近年ノ發見ニ係ルモノナレトモ熱湯噴出ノ壯觀ハ從來著名ナル吹上間歇温泉ニ劣ラサルモノナリ
荒雄岳の南麓赤沢の右岸に両泉相接して湧出する。雄釜は赤沢の水辺にあり15分乃至30分おきに熱湯を噴騰すること3分間、高さ2.5メートルに及ぶ。時として1.2分を隔て2回囘続續けて噴出することあり1回の噴出量は約1,000リットルを算する。雄釜は雌釜の上3メートルの小段丘上にある。前者との間には何等の関係なきものの如く噴出の状況は、10分乃至15分毎に靜に熱湯を湧出して水面を波立たしめるに過ぎず湧出した湯は池から溢れて小溝を通して雌釜の噴孔に注ぐ、往古はこの雄釜も噴湯丈余のが見られたという。間歇温泉として学術上特に価値が高い。

関連作品

チェックした関連作品の検索