南樞志
なんすうし
概要
南樞とは中国の明(1368~1644)の首都南京のことである。この本は、明の役人であった范景文等によって編まれたものであり、崇禎11年(1638)に書かれた序をもつ刊行本。
内容は、南京を中心とした明代兵政史のようなもので、それに関連する人物列伝・南京兵部年表・芸文部等を加えて、紀伝体(天子のことを記した本紀と、臣下のことを記した列伝を主体とする歴史の書き方)に近い体裁をとっている。
武雄には78冊が残存しているが、世界的には台湾の国立中央図書館に所蔵されている48冊と武雄の2組のみが知られる稀少本である。本書がどのようにして武雄鍋島家に伝えられたかは不明だが、資料的価値と世界的レベルでの希少性においてきわめて重要な書籍である。
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武雄市図書館・歴史資料館