瑠璃光寺五重塔
るりこうじごじゅうのとう
概要
瑠璃光寺五重塔は、山口を本拠地として活躍した室町時代の守護大名・大内義弘(1356-1399)の死後、その弟の盛見が兄の菩提を弔って建立したと伝わり、大正4年に行われた解体修理の際に、嘉吉2年(1442)の墨書がみつかり、建築年代が明らかとなった。
檜皮葺の屋根は、軒の出が比較的深く、勾配が緩やかで、軒先が軽快に反り上がり、加えて三重目より上に縁と高欄を設けず、全体に細身でひきしまった姿が特徴的である。
初重の内部には心柱が通り、心柱を覆い隠すように円形の須弥壇を設け、天井を張る。円形の須弥壇は、塔では他に例がなく、仏堂を含めてもきわめて希少で独特なものである。