横利根閘門
よことねこうもん
概要
横利根閘門は,利根川と常陸利根川を結ぶ横利根川の南端,利根川との合流点近くに位置している。
横利根閘門は,水位調節時の停船場となる閘室と,その両端で門扉を収容する閘頭部からなる。明治33年から昭和5年にかけて行われた,内務省直轄の利根川改修工事で建設された。工事は中川吉造を中心に進められ,大正3年8月に起工,大正10年3月に竣工した。以後,横利根川や,霞ヶ浦沿岸地域の治水,及び利根川流域の舟運発達と地域経済の活性化に大きく寄与した。
横利根閘門は,利根川改修工事における,代表的土木構造物の一つである。設計及び施工の水準が高く,我が国で最大級の規模を持つ煉瓦造,両端を内開きと外開きの二重の門扉とした複閘式閘門である。土木技術史上,煉瓦造閘門の,一つの到達点を示す遺構として,重要である。