窪野の八つ鹿踊
くぼののはつしかおどり
概要
この芸能は、仙台藩の伊達秀宗が四国宇和島に移封されたおり、仙台地方の鹿【しし】踊を移したものといわれ、今も数箇所に伝承されており、他に七つ鹿、五つ鹿もある。
この愛媛県東宇和郡城川町窪野の八つ鹿は、毎年四月十七日の三滝神社の春季例祭に神幸場で踊られる。
笛と鹿踊歌につれて八匹の鹿(先鹿一、後鹿一、牝鹿一、小鹿五)が胸に吊るした太鼓を打ち振り美しく踊るもので、「道行」「長唄」「音頭舞」「小唄むすび」の次第からなっている。
仙台地方の鹿踊に比べ、町風に長唄の類を加味するなど歌舞性を強くしているが、同じものが風土によって変化する様子がうかがえる点に興味深いものがある。
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