岩屋神社 境内社熊野神社本殿
いわやじんじゃ けいだいしゃくまのじんじゃほんでん
概要
岩屋神社は、修験で知られる英彦山にほど近い山中にあり、神社の周辺は古くから修験の行場となっていた。
本殿は、権現岩と称される大岩の下の窪みに建てられている。内部には、「宝珠石」と呼ばれる信仰上重要な岩があり、これに接してその奥に内殿が作られている。建物は岩窟を利用して建ち、構造に工夫がみられ、細部は時代の特徴をよくあらわしている。
境内社熊野神社は、本殿西方の岩壁の中程に懸造りで造られた簡素な社殿である。保存状況がよく当初材をよく残している。
岩屋神社本殿と境内社熊野神社本殿は、英彦山の修験に関係する、十七世紀に遡る数少ない遺構として貴重である。また、岩場の険しい環境に適合した建築形態をとっていることも注目される。