松葉編白錆花籃「白龍」
まつばあみしらさびはなかご「はくりょう」
概要
我が国の竹工芸の歴史は古く、縄文時代の遺跡からそれを示す遺品が出土する。奈良時代に唐の技法が導入され、中世には茶の湯の流行とともに我が国独特の作風を示し、近代以降、高い芸術性を目指す優れた竹工芸作家が輩出した。竹工芸の技法には、細く割った素材を編んだり組んだりして造形する編組物、竹材を円筒形のまま用いる丸竹物などがある。
本作品は、竹工芸の編組技法のうち編み技法によって制作された花籃である。素材は、真竹を脱油・脱色した白錆竹で、細く割った竹ひごを底部から編み始め、胴部を繊細な松葉編み、上部を豪快な束ね編みとし、口縁に籐を巻いて仕上げている。
平成3年度文化庁工芸技術記録映画「竹工芸-飯塚小玕齋のわざ-」の対象作品である。
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国(文化庁 工芸技術資料)