虹の松原
にじのまつばら
概要
玄海灘ノ波濤ニ浸サレ古来歌詠ニ入リテ著名ナル松浦潟ノ弯曲自ラ弧状ヲ成セル海洋線ニ連リ青松白砂ノ一帶唐津浜崎両町竝鏡村ニ亘レルモノナリ、海岸線ノ形虹ニ似タルヲ以テ其ノ名ヲ負フ松林トシテハ数百年経タル老松ヲ始メ穉松ニ至ルマデ生意旺盛ニシテ枝柯根幹盤屈趣ヲ成セルモノ多ク砂丘トシテ亦屈折ナリ鮮明ナル弧線ヲ成スヲ以テ其ノ主要ナル特色トナシ斯ノ種砂丘松林ノ九州ニ於ケル代表的ノモノナリ
玄海灘に対する防風林として植栽されたものであり、松浦湾の海岸線に沿い、長さ10キロメートルを越え、幅1キロメートルに及ぶ、数百年を経た老松もなお少からず残っている。唐津城跡や鏡山から俯瞰すれば、鮮緑の弧線の現わす美観は虹の松原の名にそむかない。わが国の松原のうち特に価値の高いものである。
S44-12-045虹の松原.txt: 大正15年10月27日指定の虹の松原の東端の民有地を解除するもので、戦時中に伐採されて戦後間もなく住宅地等となり、松原としての価値を失った地域を解除する。