水子貝塚
みずこかいづか
概要
荒川低地南辺の台地上にある繩文時代前期の貝塚で、約50の小貝塚が約160メートル径の環状にならんでいる。各小貝塚は主として淡水産の貝塚等で構成されているが、発掘調査された小貝塚の貝層下からは、いずれも竪穴住居跡が発見されていることから、廃棄された竪穴住居の跡地に形成された貝塚とみられる。つまり、小貝塚の分布から貝塚形成当時の集落の規模形態をうかがうことができる興味深い遺跡である。なお、貝塚の多い関東地方でも繩文時代前期の貝塚が史跡指定されたのは、この水子貝塚が最初である。