粟田部の蓬莱祀
あわたべのおらいし
概要
粟田部の蓬莱祀は、旧今立町の粟田部地区に伝わる小正月の行事で、大きな木橇の上に餅花や御幣、鏡餅などを飾り付けたダシ(山車)と称される独特の作り物を作り、五穀豊穣や無病息災、国家安寧を祈願して地区内を曳き回すものである。
この行事は、年頭に行われる予祝行事としての性格が強く認められ、我が国の年中行事や民間信仰の変遷を考えるうえで貴重である。また餅花や正月飾りが山車の形態をとって巡行するかたちは、新年の予祝行事が風流化したと考えられるもので、全国的にも類例が少なく地域的特色が豊かである。(※解説は選択当時のものをもとにしています)
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