比婆荒神神楽
ひばこうじんかぐら
概要
荒神信仰による採物神楽の一種であり、かつては四日四晩にわたって行なわれたが、今日では二日一晩の行事のことが多い。
この荒神神楽を演じる場合は、もとは田の中などに高殿【こうどの】を仮設し、それを主舞所としたが、今日では高殿のかわりに神社の拝殿や民家を用いることもある。祭りの中心を担う大当屋(頭屋)に荒神を迎え、土公神や荒神関係の祭りを行い、その後高殿に移り、「七座神事」、「神能」(大蛇退治・岩戸開・大社・荒神・日本武など)をはじめ五行舞、神懸りと託宣、竜押し、荒神の送り返しなどを執り行なう。
採物神楽の一つとして地方的特色が顕著で重要なものである。(本号目次カット参照)