〓金竜池文銀洗
りゅうきんりゅうちもんぎんせん
概要
口の開いた鋺形の銀器である。やや締めくくった口縁の下よりから底部へかけて蓮の華の形をふくよかに打ち出して流麗な宝相華文を線刻し、その上下には花卉・鳥獣・飛雲文などを所狭きまで図し、地には魚子【ななこ】を打ってある。この間文様の細部には鍍金が施されている。
身の内側は口縁に沿って沈線一条を繞し、底面には竜池を半肉彫風に打ち出した円い板金を貼りつけてある。全面の鍍金は今なお燦然としており、竜池の打ち出しの技巧もまた見るべきものがある。
唐代銀器の白眉である。