黒書院三の間南襖西より8
概要
南側襖の松鷺図は、西側の襖からわずかに続く流水が向かって右方に描かれ、左へ展開していくにしたがって、根笹やその間から竜胆の花が顔を出す。そこからさらに視線を左へ移すと、この南側襖の構図の重重心となる松の樹が現われ、左方の松は金雲でその部分を隠す等の変化がみられ、さらにその足元に目を移すと、再び根笹や竜胆が顔をみせ、そこには満開のものや盛りを過ぎて頭を下げたもの等といったような変化を見せてくれる。南側長押上の浜松図は右から左へ鋭角的に続く水平の岬と、上へ伸びる垂直の松とが対照的な横図をとり、松鷺図に比べ細密な手法で描かれている。
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