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秋田県
国指定文化財(登録無形民俗文化財)大館のとんぶり製造技術秋田県

本件は、秋田県大館市に伝承される、ホウキギの実を原料として、「とんぶり」と呼ばれる当地特有の郷土食を製造する技術である。市内でも比内地区が主な伝承地で、近年は商品化が進み、工場での生産も行われている。呼称については、濃緑色の小さい粒状の形が、ぶりこ(ハタハタの卵)に似ていることに由来するとされる。
とんぶりの製造は、毎年秋にホウキギの実を収穫し、十分に乾燥させてから、煮込み、皮むき、洗い、選別、水切りの工程の順に行い、入念に異物を取り除き、濃緑色の実だけを残して完成となる。とんぶりは、ぷつぷつとした食感が特徴であり、料理に添えたり、他の食材と和えたりして日常的に食される。
国指定文化財(登録有形文化財(建造物))関田円型分水工秋田県仙北郡美郷町六郷東根字上関田172-1

雄物川水系丸子川上流、六郷扇状地の扇頂部に位置する、鉄筋コンクリート造、直径一二メートルの円型分水工。内円筒の一八〇個の分水孔から流す水を、外円筒の仕切板で一〇の地域に分水。美郷町の稲作を支える農業施設で、円型分水工の初期事例としても貴重。
国指定文化財(登録有形文化財(建造物))ヤマモ味噌醤油醸造元作業場秋田県湯沢市岩崎字岩崎124

敷地中央で各施設を結節し、醤油の火入れ、濾過、充填を行う作業場。L字形平面の平屋建切妻造で、外壁に下見板、竪板、鉄板を張る。内部は梁間七間半の広大な土間で、小屋組はキングポスト・トラス。醸造施設の要で採光を図る越屋根が印象的な外観をつくる。
国指定文化財(登録有形文化財(建造物))ヤマモ味噌醤油醸造元酢蔵秋田県湯沢市岩崎字岩崎124

敷地北西隅、仕込蔵の西に建つ酢の醸造用の蔵。平屋建切妻造鉄板葺で、外壁はモルタル塗仕上とし、西妻と北の諸味蔵側の通路に戸口を設ける。内部は一室の土間で、天井裏に藁スサなどを敷詰め断熱を図る。屋根軒先を金物補強し、積雪に備える雪国らしい土蔵。