蒸気車模型 興丸号
じょうきしゃもけい おきまるごう
概要
国内で現存が確認される幕末の蒸気機関車模型4台のうちの1台。長州藩(萩藩)の13代藩主毛利敬親の孫興丸(のちの毛利元昭)から、その守役近藤政信に下賜されたと伝えられる。その伝来から、後年「興丸号」と称されるようになった。1850年代の蒸気車模型は西欧諸国でも現存数が少ないといわれ、科学技術史上、貴重な資料である。万延元年(1860)長州藩の科学者中嶋治平が長崎で蒸気車模型を購入し、藩主へ献上、翌年萩城内の馬場で走らせ、藩主の公覧に供したという資料も残っている。