台形土器
だいがたどき
概要
円筒形の脚に鍔状に張り出した円盤形の天板が付く器台形の土器である。脚部には、沈線で縁取りされた円形の透かし5個が水平方向に展開する。天板中央には黒色漆が付着している。台形土器は、東日本の縄文時代中期を中心に出土し、特に中部高地から関東にかけて集中している。本品のように脚が付くもの以外に、脚が付かない円盤形のものもある。台形土器は、土器製作用台座や供献具等と考えられている。土器製作用台座とすれば縄文時代の土器製作技術を知ることができる資料、供献具とすれば後期・晩期に発達する台付鉢形土器の出現に関わる資料と言える。