火鉢(幾何学文火鉢、海鼠火鉢)
ひばち(きかがくもんひばち、なまこひばち)
概要
①幾何学文火鉢
寸法:高29.2cm×径44.6cm
外周部には、手描きでモダンな幾何学的デザインが描かれている。渦巻の上に大きく「×」が入った模様と三角形を長方形の中に入れたような模様の2つが施されている。そして、それら2つの模様が交互に施されている。また、白を基調とし、茶色、赤色、緑色、青色に施釉されている。
口縁部は、黒の直線を交互に交錯させるように模様が施されている。
内部は、側面上部が藍色で施釉されているが、下部と見込みは、着色されていない。
②海鼠火鉢
年代:明治~昭和中期
寸法:高21.4cm×径29.4cm
海鼠釉の濃淡のついた藍色で12の面をもつ外側全体が施釉されている。内側の上部にも施釉されているが、底面の周りと見込みは施釉されていない。
海鼠釉の火鉢はその多くが信楽焼で、「明治・大正」(注1)又は「明治時代」(注2)より生産が始まり、高度経済成長期に需要が減退するまで全国に広く普及したという。
(注)
1.「信楽焼の歴史」(HP「滋賀県工業技術総合センター」平成29年6月3日アクセス)
2.「History of Shigaraki Pottery」(HP「信楽焼 窯元 卯山窯 株式会社卯山製陶」平成29年6月3日アクセス)
(参考)
「海鼠釉(なまこゆう)HP「日本大百科全書(ニッポニカ)」小学館」(平成29年5月19日アクセス)