浴衣布地端切 九代目團十郎・五代目菊五郎
ゆかたぬのじはぎれ くだいめだんじゅうろう・ごだいめきくごろう
概要
浴衣布地端切 九代目團十郎・五代目菊五郎
ゆかたぬのじはぎれ くだいめだんじゅうろう・ごだいめきくごろう
16.5×13.0(cm)/25.0×16.0(cm)
千代田区隼町4-1 国立劇場
登録番号90157-58
河竹黙阿弥関連資料
解説:吉田弥生(フェリス女学院大学教授)
独立行政法人日本芸術文化振興会
小さな浴衣地の布切である。一方は「三升・寿の字海老・牡丹」、もう一方は「斧・菊・五」の模様で、黙阿弥が特に明治期に入って作品を提供した九代目市川團十郎と五代目尾上菊五郎にちなむ意匠である。黙阿弥は凝った模様の手拭布等も収集し、貼り交ぜ帖を制作する道楽があったので、そのための用意だったか。ともに河竹繁俊の筆で「糸女より」と記される袋に入っており、父の作品で活躍した両優にたいする糸女の思いが伝わる。